白内障（はくないしょう、cataract）は、眼の水晶体が濁り、透明性を失う状態を指します。通常、水晶体は透明であり、眼球内の光を適切に屈折して網膜に焦点を当て、視覚を可能にしています。しかし、白内障が進行すると、水晶体が濁り、視界がかすんでくることがあります。
白内障は主に加齢に伴って発生することが一般的ですが、他にもいくつかの原因が関与することがあります。主な原因としては以下の点が挙げられます：
1. **加齢：** 加齢により、水晶体のタンパク質が変性し、濁ってくることがあります。これが一般的な白内障の原因とされています。
2. **遺伝：** 白内障は遺伝的な要因も関与する可能性があります。親や祖父母が白内障を抱えていると、その遺伝的な影響が子孫に及ぶことがあります。
3. **糖尿病：** 糖尿病患者は、高血糖が水晶体に影響を与え、白内障のリスクを高めることがあります。
4. **外傷や放射線：** 直接的な外傷や過度な紫外線曝露、放射線治療などが原因となることがあります。
5. **喫煙とアルコール：** 喫煙や過度なアルコール摂取が白内障の発症リスクを増加させる可能性があります。
白内障の主な症状には、かすみ、まぶしさ、色合いの変化、視力の低下などがあります。治療としては、進行度や患者の状態によっては手術が選択されることがあります。手術では濁った水晶体を取り除き、人工のレンズで置き換えることが行われます。手術により、視力を回復させることができます。